प्रज्ञापारमिता
~仏教のおはなし~

形式の内実

'18.09.01

「秘蔵宝鑰第四」

頭を剃って欲を剃らず 衣を染めて心を染めず

髪を落としても物欲までは捨てていない。僧衣を染めても心を清らかに染めていない。

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僧侶の生き方への痛烈な一撃ですが、僕もこういう類の文章、たとえば覚鑁上人の『密厳院発露懺悔文』などを読むと目が霞みます。感動で泣いているわけではなく、煩悩がそれらを見ないように妨げるのでしょう…。

形式には意味がありますし、心は形に表して顕現します。だから形は重要です。いい加減に考えてはなりません。人間世界は形式様式次第によって成り立つのです。宗教も同じです。
しかし形式が言葉や形以前の真如・真理に即していない、あるいはより積極的に虚偽や虚栄、ごまかしのための道具となるならば、それはたちまち「必要なもの」から「有害無益なゴミ」になってしまいます。ゴミならまだいい、自他を傷つける武器ともなるのです。

十善戒、六波羅蜜、四無量心…僧俗ともにこれらの二十項目は形の内実を形成する最重要のものです。いつも再確認し、自分と照らし合わせ、意識しながら生活をしなくては仏教は始まりません。