प्रज्ञापारमिता
~仏教のおはなし~

泡沫のいのち

'20.01.01

なかばは夜に、さらにまた
そのなかばには老少を
残りをやまい、訣別に、
はた苦しみに費さば、
浪路の泡にたとうべき
人の寿命は 悦びを
そもいずれにか求むべき。

バルトリハリ

田中於莵彌『酔花集』(春秋社 1991)

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一生を見てみれば、活力あり悩み苦しみの少ない時間はそう多くはない。本当に僅かな間に老病の時間に突入していくし、気づけば死が至近な次の停車場となる。
過ぎ去った思い出は良きも悪きも色褪せて遠くなり、体力も気力もなくなり、次第に自宅(施設)と病院が世界の大半となる。
二度と離れられない死の床に寝かされる日は、そんなに先のことではない。
そのような命を生きる私達は、今日いったい何をして過ごすべきか、泡沫の命を超えるものに目を向けていないならば、いったい何をかする価値はどこにあり得るのだろうか。