形式と内実
'21.08.21法は本より言なけれども 言に非ざれば顕われず
真如は色を絶すれども 色を待って乃ち悟る
仏法は本来ことばを離れているが、言語手段がなければ我々には理解ができない。真理も形から隔絶されているが、形によって悟ることができる。
「請来目録」
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曼荼羅や仏像の役割に関わる話ももちろんそうなのですが、いわゆる儀礼全般についてもこれは言えます。「形式主義」というのはカタチだけ整えて内実がないことですが、しかしそうは言っても、言語や形式を超えたダルマを我々の認識次元に顕さなくては、まったく凡俗には手掛かりすらなくなってしまいます。
内実と形式は一体です。
既定の形式は言語における文法のようなものであり、どのようなものであれ、ひとつひとつに意味があり、表明している内実を伴っており、実際の用大があります。決して、疎かにしてよいものではありません。