प्रज्ञापारमिता
~仏教のおはなし~

崩れゆく

'21.05.02

百の媚の巧なる笑も枯れ曝せる骨の中には更に値うべきこと難く 
千の嬌の妙なる態も腐ち爛れたる体の裏には誰かまた敢えて進まん

なまめかしく笑っていたあの美人が、今では骨になって会いにくる人もいない。さまざまに愛嬌をふりまいたあの美女も、腐ちてその肢体に誰も振り向かなくなった。

「三教指帰下」

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美しい美男美女、のみならず、美しい伝統芸術、儀礼、服飾、音楽、自然の景色であれ親しい人間関係であれ、愛情や友情であれ、この自分自身すら、すべては移り行き、過ぎ去り、朽ち崩れてしまい、いずれ跡形もなく消え去る。だからこそ「美」やあらゆる観念には価値があるのだが、いつか…いや、今も崩れ行きつつあると、ここに留まることはないと、心底、理屈ではなくて心の底から、わかっておいたほうが良い。
そこから開ける幸せは、深い。