प्रज्ञापारमिता
~仏教のおはなし~

精進

'18.10.29

海を酌むの信 鎚を磨するの士に非ざるよりは
誰か能く一覚の妙行を信じて三磨の難思を修せん

海水を汲み尽くしてしまうほどの強い信心と、鎚を磨いて針にするほどの努力がなければ、悟りを信じて深い瞑想に入ることはできない。

「性霊集十 理釈経答書」

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大阪大学第十一代総長・山村雄一の言葉に、「樹はいくら伸びても天まで届かない。それでも伸びよ、天を目指して」という言葉があり、これはこれですばらしい言葉です。
しかし仏教においては、上に伸びること(世俗的な努力)ももちろん大切ですが、それとともに、いや本質的にはそれ以上に、自己の心をこそ深く自覚(すなわち仏法への精進)しましょう、と言います。
そうして心中の深みを極めたところ、実に「天また地すなわち自己なり」「他者すなわち我」で、天上天下唯我独尊という言葉の真実の意味が開顕されてくるのだと思います。
一世界一仏でありながらこの私が仏でありうるのはどうしてなのか、それをわかるには行学の努力と三力加持の信心が必要なのです。