प्रज्ञापारमिता
~仏教のおはなし~

疑い

'18.10.16

甚深の大乗経典の通解せざる処に於いて 疑いを生ずべからず 凡夫の境界にあらざるが故に

奥の深い経典の意味が理解できない箇所があっても、疑いを起こしてはならない。仏の世界は凡人を超えているからである。

「秘密仏戒儀」

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これは疑念を差し挟んだり質問をしたりするな、という意味ではもちろんありません。仏教においては、常に適切な疑問や問いを大切にし、ひとつひとつ丁寧に考え実践していきます。
しかし人は往々にして、自分の狭い知見で仏教を量っては否定したり、こういうものだと決めつけて奥を見ようとしません。「犬」を理解しようとして、その漢字の成り立ちを調べて語るようなものであったり、自分が飼ってるスピッツだけを見てハスキーについて語るようなものです。
それ自体は別に間違っていないのですが、所詮は狭い狭い知見なのです。
そこを理解せずに、そんな知見で仏教そのものを知った風に考えてしまう。わからないところは「それは間違っている、戯言だ」と決めつける。そしてああだこうだと疑い、否定して、自分の見解に固執する。
そういうことを、弘法大師は戒めておられるのです。