प्रज्ञापारमिता
~仏教のおはなし~

'18.01.30

千金の瑤の質も尺波に先だって黄扉に沈み 万乗の宝の姿も寸煙に伴って玄微に厲る

珠玉のような美人も小波にさらわれて黄泉に沈み、財宝に恵まれた貴人も煙になって天に昇っていく。

「三教指帰下」

…………………………

天に昇れたらまだめでたいものだけれど。
さて、如何なる人間も同じ赤い血を流し、美人も不細工も皮の具合に過ぎず、一枚の薄皮をめくれば似たようなもの。金持ちも貧乏人も、病や死に至ればそうたいして違いもない。若かろうが年寄りだろうが、死ぬのはその人にとって「今現在」であって、過去の時間の長さなどは決定的な慰めにもならないだろう。
インドのファティープル・シークリーのどこかに、「この世は橋である。渡りなさい。橋の上に家など建ててはいけない」と刻まれているそうだ。
此岸はここにある。「どの彼岸に橋を架けられるか」は、渡り方しだい。