प्रज्ञापारमिता
~仏教のおはなし~

宝の蔵

'17.12.20

宝珠の辺には必ず悪鬼あって囲遶し、宝蔵の側には定んで盗賊あって窺偸す。

財宝の周辺には悪人が取り囲み、蔵の付近には盗賊が潜んでいる。

「宝鑰第四」

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二通りの読みができる。

一つは、素晴らしい教えであればあるほど、その周辺にははろくでもない奴が集まる、という話。悪魔はもっとも巧みに聖書を自在に引用して語る…の謂である。素晴らしいものも悪用できる。

次に、この我々の心。これがメイン。
真実の教えに出会ったのに怠惰な心や悪心が湧いてきて、しかも慈悲の一片も成長しない。この自分の如何ともし難いあり方をどうしようか、と。
顕教に沿って精進すればそのような悪人盗賊も少しずつ駆逐していける。そして真言の鍵で蔵を開ける。弘法大師はそう仰っている。しかし。悪人盗賊を一掃する精進なしに蔵を開けても盗まれるだけだ。だから戒が必要になる。