प्रज्ञापारमिता
~仏教のおはなし~

親孝行

'17.05.26

親が生きてるうちにはあまり「親孝行」などは真剣に考えない。
だいたい、死んでから「もうちょっとこうしとけば」「ああしとけば」と後悔らしきものをするのが通例だと思います。

もちろん、生きてるうちにできる人は、何でもしてください。

しかし死んでしまったら、もう親孝行は出来ないものでしょうか?

そんなことはありません。

さて。
親の立場で「子供に何をしてほしいか」ですが、もちろん「何はなくとも健康に恙なく」が第一でしょうけど、もうひとつ、「親の体に触れる」というのも嬉しいものだそうです。
特に男の場合、親の体を触ることは、ほぼないんじゃないでしょうか。
せいぜい、小学生の時くらいまで…が多いかな。
そして親が病気になっても、手を握ってあげたり背中をさすってあげたりをしない。なんとなく「女の仕事」みたいになり、男は立って喋るくらい。
そうしているうちに、お別れの時が来る。

でも、親がいなくなっても、まだ出来ることはあります。

この自分の体は、物体としても実は「親の体」なんです。親から分けてもらった体です。
鏡を見てください。
そこには、両親の体が映っているはずです。
当たり前です、だってそれは、紛れもない「親の体」だからです。遡ればもちろん、「先祖の体の集積」なんです。
「私の体」は「私の体」ですが、その「私の体」というのは、両親の体を合わせて形成された物なんです。そういう意味で、親の体は死んだあとも、いつも「私の体」として「ここにいる」んです。

これは、事実です。

ですから、時には自分の体を、顔を、ゆっくり撫でてあげてください。
それは、親の体を撫でてあげるのと同じことです。
同時に、自分の体を大切に労ってください。
それは、親の体を労ってあげることと同じです。

親が亡くなってしまった。

ならばこそ一層、今こそ、親の体を大切に生かしてください。

どれだけあなたの親がそれを喜ぶことか。