प्रज्ञापारमिता
~仏教のおはなし~

生活の基本

'22.03.07

戒定智慧は麟角よりも乏しく
非法濫行は竜鱗よりも鬱なり

(秘蔵宝鑰四)

戒律と禅定と智慧を学ぶ者はほとんどおらず、乱行の者がなんと多いことか。

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この2年間はコロナ禍で皆さんも不自由な生活を強いられていることと思います。なかなか先が見通せない中、ロシアがウクライナに侵攻し始め、戦争になってしまいました。東南海地震の不安も言われています。

世情不安が世界中を重く閉ざしているようで、私自身、とても辛い気持ちで日々を送っています。

コロナや自然災害はまだ致し方ありませんが、少なくとも戦争については人間のやることです。これは人類の責任です。

戦争の原因、ひいては人間の争いごとの原因は複雑な事情が常にありますが、突き詰めれば、日々の生き方、考え方に行き着きます。
人生観や死生観、と言っても良いと思いますが、「人生の本当の価値、意味」を見失い、あらゆる人への優しさや思いやり、精神性の大切さ、より大きな力(仏様や神様)への畏怖を蔑ろにして、目先のカネ・モノや地位やメンツにこだわりしがみつき、それらを積み上げることに価値があるのだと考えてしまう。
それが「私や私の近親だけが大事、他の人がどうであれ無関心、高みの見物」から、「私の利益を脅かす者は排除する、敵とする、死んで欲しい」、そして戦争や殺人のように「殺しても構わない」にまでエスカレートしていく。

弘法大師が仰るように、戒律、つまり日常生活の理念と、禅定、つまり手を合わせ祈る生活と、その生活からもたらされる智慧と、この3つを意識していれば、人間はそう悪い方には行きません。
逆に、これらのことを軽く見て、自分の欲や願望を中心に生活をしていくと、小は家庭から大は戦争に至るまで、争いごとが絶えない世界にならざるを得ません。

世情は非常に不安定な昨今ですが、そのような時にこそ、戒律の基本である「思いやり、共感、平等心」を大切に、手を合わせ大きな力を信じ、小さな平和をまわりに作りながら生活をして参りましょう。