प्रज्ञापारमिता
~仏教のおはなし~

福智

'22.12.25

もし善男子善女人ありて、生死の苦根を断じ、菩提の妙楽に至らんと欲せば、まず福智の因を積んで、然して後、無上の果を感致せよ。

「理趣経開題」

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真言密教における誓願の基本に「五大願」があります。

●衆生無辺誓願度
 衆生は無辺なり 誓って度せんことを願う  
●福智無辺誓願集 
 福智は無辺なり 誓って集めんことを願う
●法門無辺誓願覚
 法門は無辺なり 誓って学ばんことを願う 
●如来無辺誓願事
 如来は無辺なり 誓って事えんことを願う
●菩提無上誓願證
 菩提は無上なり 誓って証せんことを願う

この五大願は「総願」と言い、真言密教あるいは仏教を奉ずるものはすべて、僧侶であれ信徒であれ、老若男女を問わずに誓い、また心掛けなくてはなりません。
これに加えて、個人個人別に何かを誓うことを「別願」と言います。

この五大願のうち、福智無辺誓願集に関わる弘法大師のお諭しが、冒頭の文です。

実はこの五大願、真言密教以外では「四弘誓願」とされていて、以下になります。

衆生無辺誓願度
煩悩無尽誓願断
法門無量誓願学
仏道無上誓願成

「煩悩を断じる」が五大願にはなく、代わりに「福智を集める」「如来に仕える」があります。
このあたりの機微はなかなか奥深いものがありますが、今はとにかく、真言密教においては「福智」が非常に重視されていることを知っておいてください。
これは簡単に言うと、功徳を積もうと固く誓う、ということです。これだけでは覚りや成仏には届きませんが、この福智の集積がいずれ私達を本当の智慧に導くための土台を作ります。

弘法大師はまず仏道の第一歩は福地の集積、功徳を積むことにあると教えて下さっています。