प्रज्ञापारमिता
~仏教のおはなし~

時局の言説

'24.07.10

近代仏教期、明治大正期に真摯に仏教や社会について考えていた仏教者が、昭和に入る前後から急激に国家主義や日本主義に傾いて皇道仏教を振り回し始め、戦後すぐに平和と民主主義を語り始めるのを眺めながら、結局のところ維新以降、いやそれ以前から、日本仏教の大勢では時局・世情追従型の思考回路が今に至るまで当たり前の常識であって、王法依本・状況倫理に従った道しか歩いて来なかったのだろうな、と感じている。
だから明治〜戦時中〜戦後を通して、そこに「変節」など何もない一貫した行動原理=時局・世情追従原理しかない。

ま、このあたりは別に仏教者に限らず、ほぼすべての日本人がそうなのかも知れないし、他国の状況も大同小異かもわからんけど。
ただしかし、戦時中を「懺悔反省」すべきと声高に主張する者ほど、そこらあたりの従属的一貫性が強いように感じる。彼らは状況が変われば、容易に別の主張を強力に「宣べ伝え」始めるのではなかろうか。

経済・軍事のブロック化による対立や資源問題・拡大主義による嵐で、近い内に日本も戦争に突入して、それに応じた「時局」や世論が形成されていくと予想されるけど、その時にさぁ、私も含めて、いったい誰が何を語り始めるのか、非常に興味深いところではある。