प्रज्ञापारमिता
~仏教のおはなし~

五色

'24.07.20

オリンピックが開幕しますが、あの五輪マークの由来はご存知でしょうか。
白旗に青、黄、黒、緑、赤の五つの輪を描いたマークですが、俗説として、青がオセアニア、黄色がアジア、黒がアフリカ、緑がヨーロッパ、赤が南北アメリカ、地の白は友愛を表すと言われています。
しかし実際には、当時の世界中の国旗が主に白を含めた6色で構成されていたために、それらをすべて融合した「友愛と団結の旗」として制定されたようです。

ところで、五色で構成された旗には別のものがあります。それを「仏旗」と言いまして、1885年にスリランカで制定された「仏教徒の旗」です。

青は仏陀の頭髪の色で、心乱さず力強く生き抜く力「定根」を表します。
黄は仏陀の身体の色で、豊かな姿で確固とした揺るぎない性質「金剛」。
赤は仏陀の血液の色で、大いなる慈悲の心で人々を救済することが止まることのない働き「精進」。
白は仏陀の歯の色で、清純なお心で諸々の悪業や煩悩の苦しみを清める「清浄」。
橙は仏陀の袈裟の色で、あらゆる侮辱や迫害、誘惑などによく耐えて怒らぬ「忍辱」。

右端の五色は、すべての色が融合した「輝き」を表します。
この「輝き」を含めて仏旗を「六色旗」とも言いますが、基本は五色です。

これらの色は仏様の性質を示すとともに、私たちひとりひとり、全員が本当は持っている性質、能力も示しています。

勇気と力強さのある思いやりを持ち、粘り強く優しく穏やかに生きること。

私も含め、なかなか理想通りにいかないのが人間ですが、現状に甘んじることなく、自らを向上させる力が誰にでもある、それを信じるのが仏教徒である、ということです。

毎日失敗しながら、それでも諦めずに勇気を持って、信心を持って前に進むこと。
やる気が起きなくても、形だけでも良いから、慈悲と信心の行動を弛まず行うこと。それによって、徐々に心に良い癖がついてきます。

また五色の旗は、本堂にも掛かっています。五色幕と言います。橙のところが紫、青が緑になってますが、意味は同じです。袈裟が紫なのは、昔から紫が高貴な色とされてきたから…という説もありますが、袈裟の色と言うならば、やはり橙が本来かと思われます。